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2021.10.08商品についてコラム森林と人の関わり
みなさんは、日本の国土の7割が「山」であることをご存知でしょうか?
その森林面積の約4割が人工林で、その多くは「杉」か「ヒノキ」が植えられています。
富山で見ると、県土面積の67%が森林で、そのうちの人工林面積の93%を杉が占めているので、富山県土の約半分が杉の人工林であると推測できます。
一度人の手が入った人工林は、人が木を伐採して管理をしないと健康な状態が保たれません。
手入れ不足の森林では、地面に日光が届かず栄養不足に陥ったり、木々同士が成長を邪魔して根を深く張れずに土砂崩れを引き起こしたりなど、さまざまな問題が起こります。
しかし今、山や林業に関わる人材の不足で、日本には放置されたままの森林が数多くあります。
さらには、木材需要の低下と輸入材の増加により、日本の木材自給率は20%以下に…。
豊富な資源があるにも関わらず、林業の低迷により、手入れが行き届かず十分に活用できない悪循環に陥っているのです。
昨年秋、私たちは木育体験に初めて参加しました。
「木と人」が掲げる大きなテーマのひとつ【杉材の普及】について、より深く知ろうと思ったからです。
木育体験では、林業に関わる人たちと一緒に、伐採現場を見て植林を行い、職人さん達から富山の森林や林業などについて話を聞きました。
搬出の道路が狭くて切り出すのに苦労していること、少し曲がっているだけでほとんど価格が付かないこと…。
1本の木を伐りだすのが、こんなに大変な事だとは思ってもいませんでした。
それでも、森林を守るために、木を伐って、使って、植えて、育てる持続可能な森林経営と環境保護に尽力している人たちがいます。
私たちが植林した木は、自分たちが生きている間にどれだけ大きくなるかはわかりませんが、この体験を通して今までに感じたことのないような清々しい感情が溢れてきました。
木と人の森林活動は、今も続けています。
杉を活用することは“森を守り、地球を守る”ためにとても大切なことです。
50~60年後の未来の子どもたちのために、何かの役に立てばいいなと感じています。
国産杉製品を通して日本の森林資源の価値を伝え、森林と人の関わりが深まることを望むと同時に、人らしく生きるための豊かさを考えた提案を行っていきたいと思います。