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2021.10.29お客様の声CUSTOMER‘S VOICE*円酒構造設計 代表・円酒様

今回は、木と人の家具を使用されている合同会社 円酒構造設計の代表 円酒(えんしゅ)様の事例を紹介します。

一級建築士である円酒さんは、木と人の家具シリーズの構造設計を担当された方で、実際にご自宅で木と人のワークテーブルを使用されています。

*納入商品:富山県産スギのワークデスク1台(1人掛け)

 

 

― シャープでかつ軽く、且つグラつかないデスクを

 

東京で建築の構造設計の仕事をしています。

主に、住宅や公共施設がメインですが、その延長線上で家具やアート作品などの構造設計(地震が来た時に壊れないようになど)も手掛けています。

木と人の家具シリーズの構造設計を担当することになったのは、同社の増山さんが私と同じ大学の建築学科の先輩だったこと。

そのご縁で声をかけてもらいました。

 

一級建築士の仕事は、いくつかの職能に分かれていて、建築デザイン、構造設計、環境設備などがあります。

私が行っている構造設計は、建築物が耐震・耐風、重力に対して耐えられるよう構造計算を行い、建物の基礎や骨組みを設計して、「建物の安全性を確保する」という重要な役割を担っています。

柱や梁の大きさや長さ、壁の配置を決めるのも構造設計の仕事です。

家具の構造設計は、建築物の構造設計とは違いますが、デザインを活かしながら「安全性を確保する」という基本的な考え方は変わりません。

 

 

木と人の家具の構造設計では、「いかにシャープに、かつ軽く作るか」を目指して、スタッフの皆さんと一緒に検討を重ねました。

構造設計では「太ければ安全性は高まり、軽く細くすると弱く」なるので、性能や安全性だけを考えると太くすればいいのですが、それではデザインコンセプトになっている“スギ材の特徴を生かしたシンプル”な家具にはならなくて。

細くシャープな形、そのために接合部の止め方もシンプルにしつつ、でもグラつかない家具を作るにはどうするか?

この相反する要望を構造計算によって形にするのが、構造設計士の腕の見せ所でした。

 

最も気を付けた点は、やはり安全性をしっかり確保すること。

一般的な机の耐荷重は60kgに設計されているのですが、これは人が天板に座っても壊れないとされている重さです。

しかし、座るだけなら大丈夫でも、子どもの様に机に乗って揺らすと壊れてしまうようでは十分とは言えません。

このためには、地震のような横揺れの力にも耐えられるような構造計算も必要で、どの方向の力にも強く、使う人に不安感を与えないような脚を作らなければいけません。

そのために、いろいろな部材や脚の形を検討し、スギの幅はぎ材や金物の製造過程ではこのくらい軽くしないといけない、手に入る部材はこれくらいだなどと幾度も協議をしながら造り上げていきました。

 

 

 

 

― ワークデスクの機能性と無垢材の安心感が魅力

 

私も自邸のリビング横に、木と人の1人用ワークデスクを置いて自宅での仕事用に使っています。

これまで専用のスペースがなかったので、仕事がしやすくなりました(笑)

それに、このデスクはオフィス向けに造られているので、電源コードの収納場所があって便利です。

仕事用として使うとなると、どうしてもデスクライトやパソコンなどの配線でごちゃっとなりがちですが、それをまとめて隠せるので机まわりがスッキリ。

仕事がしやすい環境が整うと、集中力も上がります。

 

また、無垢材で造られているという安心感もあります。

まず、杢目があると多少の汚れも目立たないのがいいですね。

白いテーブルだとどうしても気になってしまうので、気持ち的にも楽に。

キズができたり、コーヒーをこぼしたりして汚れても(笑)、ヤスリで削れば直せるのは無垢材の良さだと思います。

また、他社さんだとテーブルの小口にテープが貼られていることが多いのですが、長年使っているとこれが剥がれてくることがあって…。

無垢のデスクだとそういうことがないので、長く愛着を持って使えそうです。

 

 

― 富山で作り、富山で使う。“木の地産地消”

 

大手メーカーの家具は、どうしてもコスト面から海外製造が多いのですが、木と人の家具は「富山の地産地消」を大切にしているところが魅力的です。

富山のスギ材を使い、富山の工場で作っているという富山メイドの安心感、そして地元の物を使っているという自負というか、そういうことを大事にしている方に特に向いているのではないでしょうか。

木と人のオフィス家具シリーズには、シェルフなどもあるので統一感のある空間を作ることができますし、そうなれば天然木に囲まれたとても素敵な空間になると思います。